皆さん、フランク・シナトラはご存じですか?
そう、“ザ・ヴォイス” と称された20世紀を代表するアメリカのエンターテイナー。そんなフランク・シナトラが49歳のとき(1964年)にカバーした曲が、この「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」です。日本語にすると「私を月に連れてって」。1950年代からあるジャズのスタンダード・ナンバーです。
これ、ホイチョイ映画「私をスキーに連れてって」のタイトルモチーフになっているのは言うまでもありません。あ、そういえば「私を野球に連れてって(Take Me Out to the Ball Game)」というミュージカル映画のテーマ曲もシナトラは歌ってますね。
それはさておき、シナトラがこの曲をリリースした1960年代のアメリカはアポロ計画の真っ只中。ソ連に負けじと躍起になって人類を月へ送り込もうとしていました。そんな機運も手伝ってこの曲はヒットするわけですが、まあ制作陣のメンツも凄い。
ヴォーカルのシナトラはもちろん、演奏はスウィングジャズの代名詞とも言っていい、カウント・ベイシー・オーケストラ。そしてアレンジは後にマイケル・ジャクソンや「ウィ・アー・ザ・ワールド」も手がけるスーパープロデューサー、クインシー・ジョーンズ。もう、悪いわけないですよね。
Fly me to the moon
Let me sing among those stars
Let me see what spring is like
On jupiter and mars
私を月に連れてって
星の海で遊ばせて
木星と火星に訪れる春を
私に見せてIn other words, hold my hand
In other words, baby kiss me
言い換えれば、手をつないで
言い換えれば、キスをして
実はこの曲、もともとは「イン・アザー・ワーズ」というタイトル、つまり “言い換えれば” という歌なのですが、大好きな人に「キスして」とは言えず、「私を月に連れてって」と言ってしまう、実にロマンティックな歌詞ですよね。そんな「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」を口ずさみながら、今月もスポーツボイス・オンラインを楽しんで参りましょう!
▶ マンスリーソング(2012年10月度)
フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン / フランク・シナトラ
コメント